西都に残る人たちと別れ、一年ぶりに中央に帰ってきた猫猫たちは、また以前の仕事に戻る。蝗害、西都のお家騒動からようやく離れることができて、平穏な日々が戻ってくるかに思えたが――。猫猫が帰って来てもまだその友人たちに居候されて困る羅半。上司のげんこつを食らいながら、毎日面白そうなものを探す天祐。面倒くさい客の相手をしながら、どのように技女を引退するか考える女華。弟の恋についてあれこれ画策する麻美。お嬢さまの心境に不安しかない燕燕。言動と心境にずれが生じ、ちぐはぐな行動ばかりしてしまう姚。蝗害の災禍にたった一人立ち向かい、生きて西都に戻った羅半兄。西都でも中央でもそれぞれ違う人生があり、皆が皆、自分なりの悩みを抱えて生きていた。猫猫といえば、壬氏の思いに対して素直になる道を選ぶ。ただ、そこに大きな問題が存在することも理解していた。官僚の中には玉葉后の息子が東宮にふさわしくないからと、他の皇族を立てようと考える者たちがいた。壬氏はもとより、梨花妃の皇子や、数代前の皇族の血筋までたどろうとしている様子。国の頂きに近い者には平穏な日々など望むべくもない。今巻は猫猫のゆかりの人々の視点からも、人生を見ていく。彼ら、彼女らはどう考え、どう生きていくのか。また、猫猫は壬氏をどう受け止めていくのか。都の人々のそれぞれの思いが大きく動いていく。
西都に残る人たちと別れ、一年ぶりに中央に帰ってきた猫猫たちは、また以前の仕事に戻る。蝗害、西都のお家騒動からようやく離れることができて、平穏な日々が戻ってくるかに思えたが――。猫猫が帰って来てもまだその友人たちに居候されて困る羅半。上司のげんこつを食らいながら、毎日面白そうなものを探す天祐。面倒くさい客の相手をしながら、どのように技女を引退するか考える女華。弟の恋についてあれこれ画策する麻美。お嬢さまの心境に不安しかない燕燕。言動と心境にずれが生じ、ちぐはぐな行動ばかりしてしまう姚。蝗害の災禍にたった一人立ち向かい、生きて西都に戻った羅半兄。西都でも中央でもそれぞれ違う人生があり、皆が皆、自分なりの悩みを抱えて生きていた。猫猫といえば、壬氏の思いに対して素直になる道を選ぶ。ただ、そこに大きな問題が存在することも理解していた。官僚の中には玉葉后の息子が東宮にふさわしくないからと、他の皇族を立てようと考える者たちがいた。壬氏はもとより、梨花妃の皇子や、数代前の皇族の血筋までたどろうとしている様子。国の頂きに近い者には平穏な日々など望むべくもない。今巻は猫猫のゆかりの人々の視点からも、人生を見ていく。彼ら、彼女らはどう考え、どう生きていくのか。また、猫猫は壬氏をどう受け止めていくのか。都の人々のそれぞれの思いが大きく動いていく。